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みっと日記

パルクールが好きな人が書く、パルクールが気になる人のためのパルクールメディア。

日本のパルクールを考える会で、日本のパルクールについて考えてみた。(1)

2016年1月9日、都内某所の会議室。20人を超えるパルクール関係者が集まり、トレーニングもヴォルトも一切せず、じっとイスに座って、パルクールについて話し合う会が開催された。日本のパルクールを考える会2016だ。以下、パル考2016と呼ぶことにする。

 

主催は日本のパルクールを長らく牽引してきたPKTK Communityのサリーこと佐藤惇さん。日本パルクール協会は、会場協力や当日運営などの面で後方支援をさせてもらった。

 

今回のパル考2016の目的は、決して、日本のパルクールの将来を決めてしまうことでも、全国統一ルールを作ることでも、マナーを守れないトレーサーを排除することでもない。ただ、面と向き合って話し合い、パルクールの状況を共有することで、多面的にパルクールを見て、パルクールに関する説明の共通認識を作ることだ。

 

実は今、日本のパルクールの全体像を把握している人は、信じられないことに、一人もいない。

  • 今、日本の各地域のパルクールはどうなっているのか?各地域の人数や年齢層は?
  • パルクールの問題点がよく挙げられるが、各トレーサーはどんな問題に実際に直面しているのか?
  • パルクール関係者の常識は、パルクールを知らない人と比べてどれくらズレているのか?
  • パルクールを日本で持続可能にするには、どんな理想を描いて、どこから現状を改善していくのがベストなのか?
  • ぶっちゃけ、日本のパルクールについて、皆何を思っているのか?
  • 世界のパルクールは、どう日本と違っているのか?

それぞれ意見はあるだろうが、みんなが腹の底で何を考えているのかなんて、誰も知らない。自分の周りの状況以外は、ほとんどの人は、見えていない。日本パルクール協会をやっている私も、恥ずかしながら全体像は把握できていない。

 

だからこそ、まずは皆で集まって、現状把握から始めてみよう。最低限、皆が守るべきと思っているマナーは、せめて参加したメンバーから、有言実行していこう。パル考2016は、そんなイベントだった。

 

参加者は23人。東京開催ということもあり関東在住が多かったが、神戸でパルクール教室を開催しているNaGaReサポートメンバーのヤマさんや、ふくしまパルクールのアーサーさん名古屋・岡崎でPKDAYを開催しているしんぺーさんなど、遠方からの参加者も目立ち、活発に意見交換が行われた。なお、当日はTwitter上にて、簡易的だが「#パル考2016」のハッシュタグで実況を実施したので、こちらもぜひ見ていただきたい。

 

当日の内容の大まかな議題は、次のとおり。

  1. 各地域のパルクール実践状況・近況報告
  2. 各地域のパルクール実践上の問題点
  3. 問題点から見る共通マナーの意見交換
  4. 参加者から見た日本のパルクール
  5. 参加者から見た世界のパルクール
  6. 日本のパルクールはどこへ向かうべきか

とても勉強になったので、箇条書きではあるが、何回かに分けて、内容を一部共有したい。なお、下記の内容は、当日参加したメンバーの視点での発言のため、実態とは違う可能性もあるが、そこはご了承いただきたい。 

■■■各地域のパルクール実践状況・近況報告・問題点

■関東
・東京ではLINEグループやfacebookなどで練習情報がやり取りされているため、新人が見つけられず入りにくくなってしまっている。
・一部では、2008年頃は毎日のように筋トレをしていた感じもあったが、最近は皆で筋トレを一緒にする機会が少なくなった。
・昔はPKDAYとnoraPKDAYを合わせて月4回練習会があるときもあった。
・埼玉全体ではトレーサーが20人以上いる。
・茨城は、パルクール人口はほぼゼロ。
・神奈川の市の体育施設での練習では、怪我の心配から、傷害保険に入ってほしいと言われることがあった。
・都内の大きな公園で練習するときは、子供がいない土曜の午前の時間帯などに練習する。
・都内のパルクールスポットは、施設の老朽化が進んでいる場所もあり、良いスポットだったからといって利用し続けるのは危ない状況になっている。
お台場海浜公園エリア以外にも、パルクールが過去に禁止になった場所はある。
・一方で、パルクールの利用について、公園管理事務所に話を通している場所もある。

■東北
・仙台は、仙台エクストレインや仙台パルクールがあるため、女性や子供の比率が多い。
・福島は、いわき市をメインに、郡山市本宮市でも活動が行われている。

■中部
・名古屋は栄にスポットが集中しているが、コミュニティが大きくなってきており、日本ど真ん中倶楽部が練習会の集合場所を変える、他のイベントと被せないなどの工夫をしている。
・岐阜だけで20人ほど、中高生を中心に活動している。

■関西
・関西のパルクールコミュニティのLINEには100人以上のメンバーがいる。
・NaGaReが練習会を大阪集中から京都・大阪・兵庫の体制にしたことで、一気に人口が増えた。初参加が毎回10人規模で来ている。

■北海道
・札幌は、北大のSapporo Parkour Krewが女性比率が3割近くの30人規模のパルクールサークルになっている。
パルクールワークショップを市の運動施設を借りて実施しており、北海道新聞にも掲載されたことがある。
SPKについてはサークル活動がメインになっているため、昔ながらの札幌のJAMは減っている。
・道内には、SPK以外に15名ほどトレーサーがいる。

 

まだまだ沢山あるが、まずはここまで。

続きます。